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[思考回路③]stylesense028

思考回路の最後が、①に出てきたルドルフ・シュタイナーの確立した『アントロポゾフィー/人智学』。

そうとは知らず出会っていた最初の邂逅は、1981年に初来日したオリュトミー(言葉や歌と身体の動きを結びつけた芸術)公演。代々木駅裏の下宿屋に住んでいた時、茶飲み友だちのお隣さんからチケットをいただいて、訳も分からず観に行った。その芸術を創造したのはシュタイナーだった。

次のニアミスは、フランスから帰国して社長面談までいった子供向け映像制作のアシスタントディレクターの仕事、勤めるものだと思い込んで買った、視聴覚に関する資料の一つにシュタイナーの著作が混じっていた。

結局、最終面談で幼児に映像絵本を観せることに疑問を抱いたこともあって、映像製作会社『L.S.I.』には採用されなかったが…。数冊の本が残され、一通り読んだ中で『色彩の本質』だけ全く意味が分からなかった。そこで、子どもが生まれてから寝ている横の襖の上に、本の口絵にあった色のパターンを丸く切った紙にカラーインクで描いたものを貼っていた。出産祝いに訪れた友人たちに「これはナニ?」と問い正されても、「なんか分からんけど、重要な意味がある気がする」と答えていた。

やがて娘が世田谷の保育園に年小で通い出し、ひと月も経たないうちにノイローゼ気味となり不登園となって、そこから様々な教室やフリースクールを訪ね歩いた。そんなとき、ダウジングを教えている精神世界仲間⁉︎のひとりから三鷹にあるフリースクール『東京シュタイナーシューレ』のことを聞いた。

当時は電話番号を公開していなかったので、資料に記されていた住所宛に手紙を書いてコンタクトを取り、親子で通う週末のオリュトミー講座に行き始めた。

このようにして、教育を通じてシュタイナーの思想哲学を知ることとなった(…この話はその後20年近く携わることになった教育運動の長〜い話になるので、一旦終えよう)。

このルドルフ・シュタイナーとの出会いで人生だけでなく、運命も変わり、これから先も学びと修行が続いていく。ワタシの根幹となる[アントロポゾフィー](人智学)なので、簡単に「〜という考え」とは説明できない。ひとつ言えることは、人生経験の浅い年齢に学び始めていたら、のめり込みすぎて他のことに全く関心を示さない鼻持ちならないヤツになっていただろう、ということ。

カバラ(ユダヤ教の神秘思想)も40歳になるまでは学んではいけないとされている。

このエッセイのタイトルであるstylesenseというのも、シュタイナーの12感覚論で取り上げられる自我感覚(独:StyleSinn)から取ったものだ。ちなみに幼児教育において根底となる考え方が『12感覚論』であり、子どもの感覚を健全に育てるのが重要なテーマとなる。

               つづく

今回も読んでくれてありがとう。

コメントや質問を頂けるとなお嬉しい。

ではまた(^.^)b


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