top of page

[思考回路①]stylesense026

ワタシスタイルを形づくるのは、前の投稿で記した4つの行動様式だが、その行動様式を方向づけているのが思考回路である。

このエッセイを読んできた方は十分理解していると思われるが、ワタシの固いアタマは20代の頃に出会った人々(全共闘世代)と書物によって形成され、[宗教遍歴]でも書いたようにその石頭を砕いてくれたのが25歳で呼ばれたインドであり、帰国後に出会った現代インドの賢人『J.クリシュナムルティ』の言葉であった。

クリシュナムルティは神智学協会(ニューエイジ・近代オカルティズムの起源とされる運動体)によって、マイトレーヤ(霊的指導者)として14歳の時に南インドで見出され、ヨーロッパで英才教育を受けた。

1911年に16歳で彼を教主とする『東方の星教団』が設立されるが、それに反発して神智学協会を離れる者も多かった(後で紹介するルR.シュタイナーもその一人)。

1929年にクリシュナムルティ34歳のとき、[真理は権威者を必要としない]として教団を解散し、神智学協会からも脱退し、独立した精神教師として布教をした。“精神世界の反逆児”といわれる所以である。

最初に手にした彼の書は『自我の終焉』。そこに記されている文言は決して難しいものはなく、ただし内容自体はドグラマグラする、深く内面を抉るようなものばかり。読後には、それまで重くて固かったアタマが軽くスッキリとほぐされていたのを感じた。中でも読んでいると、まるで少年の頃の自分に優しく語りかけてくれているようで、涙が溢れる『子供たちとの対話』はストレートに心に刺さる一冊だ(彼が晩年創設して定期的に講演に行っていた世界各地にある『クリシュナムルティ学校』でのやり取りを記したもの)。

アメリカ西海岸を発祥とするニューエイジブームに乗っかるようにして、’80年代もてはやされたが当の本人は[感傷的なニューエイジ]を嫌っていたようだ。

自らの思考のプロセスを観察することで、それまで考え過ぎるきらいがあったワタシは、今の自分を受け入れつつ素直な心の赴くままに動くようになり、[無為自然][不知の知]の境地に至った…かどうかは定かではないが、その後に結婚して子どもを授かることになる。

               つづく

今回も読んでくれてありがとう。

コメントや質問を頂けるとなお嬉しい。

ではまた(^.^)b


Comments


を送ってみる

bottom of page